あけましておめでとうございます.
今回,新サービスはてなブログがリリースされたとのことで,そちらに試験的に移行しています.
こちらもどうぞよろしくお願いします.
http://hinkochi.hateblo.jp/

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ハラビロカマキリの幼虫

山口に帰省中です.

腹部をピッと上げたかわいい幼虫に今年も出会えました.


小学生の頃にカマキリにハマったきっかけもこのかわいいヤツでした.


それにしてもこの腹をを持ち上げた姿勢にはどのような意味があるのでしょうか.
最初に考えられるのは威嚇です.
カマキリの成虫は,威嚇するとき,羽を広げてお腹を少し持ち上げたおなじみのポーズをしますが,その羽がない幼虫バージョンと考えればいいのかもしれません.しかし,ハラビロカマキリの幼虫に限って見られるのが不思議です.
何かある別種の生きものに擬態しているのとか特別な意味があるのかもしれません.
これは卒論のテーマにできるかな(笑)

なつのわすれもの

タイトルはなんとなくです(笑)
テストも終わったので,久しぶりに佐賀の樫原湿原へ行ってきました.目的はサギソウ.トキソウと同じく散策路から離れているので,苦労しました.そろそろ150mmを導入したいな..

サギソウほど白黒写真が似合う花もありません.


おなじみ昆虫顔面写真.
上の写真はベニイトトンボです(この辺りだったらリュウキュウベニイトトンボなのかな?).ここの湿原はけっこう個体数が多い印象です.ランデブー飛行するペアもたくさん見られました.

樫原湿原でトンボとにらめっこする

最近の週末は梅雨で雨ばかり.久しぶりに天気予報で晴れマークが登場したので,唐津・七山の樫原湿原へトキソウを見に行ってきました.

トキソウは湿原の内部のほうで,群落を形成しています.いかんせん距離が遠すぎるので,100mmマクロでは満足な撮影はできませんでした.

湿原の最奥部では,なにやらたくさんの人が写真を撮っているので行ってみると,ハッチョウトンボがそのまわりでたくさん見られるようでした.

ハッチョウトンボはハエくらいの大きさしかない世界最小クラスのトンボです.ハッチョウトンボのように小さくて,他の昆虫などに真っ先に食べられてしまうようなトンボが,進化し,種として維持されているというのはなかなか不思議なことだと思います.やはり,大型のトンボのヤゴが生活できない,水質が酸性で,水深が浅い湿地という特殊な環境に生息することがミソなのでしょうか.ただ,撹乱が入らない場所では,このような環境は次第に樹林に遷移してしまうはずで,ハッチョウトンボの生息地が安定して保たれることがないような気がします.そう考えると,ハッチョウトンボは,結構な分散能力があるのかなと思えます.軽い体で,風にのって新しい生息場所に飛ばされやすいというのも適応上のメリットとしてあるのかもしれません.

ハッチョウトンボについてくわしくは..http://d.hatena.ne.jp/hinkochi/20100718/1279462187
ハッチョウトンボ以外では,モノサシトンボや,キイトトンボ,ヨツボシトンボなども見られました.
イトトンボは警戒心がとても強く,すぐ逃げてしまいましたが,ハッチョウトンボモノサシトンボは近づいて撮影することができました.あるモノサシトンボはずっと同じ枝に止まって,顔を擦ったり,ショウジョウバエを捕らえてきて食べたりと,いろいろな行動を見せてくれました.ファインダーごしに,にらめっこしているようでおもしろかったです.

トキソウのほか,カキランやウツボグサ,モウセンゴケ,ハルトラノオカキツバタなどの花も見頃でした.またサギソウの季節に訪れてみたいですね.

由布岳で見た春


久しぶりの更新です.実験レポートやらTOEICの勉強やらで忙しくしてました・・

さてさて,GWは湯布院・別府方面へスーパーカブで旅してきました.春休みに続き2回目です.今回の目的は由布岳サクラソウとキスミレ.

九重方面から湯布院の町をぬけ,由布岳へ向かう道を登って行くと・・道沿いに黄色いお花畑出現!
いろいろな本で見てきましたが,やはりこの風景を実物で見ると感動しました.
側道があり,そこをスーパーカブで花を鑑賞しながらゆっくり走ることができます.このルートにカブは最高の乗り物かもしれません.群生地を見つけたらそっとカブを停めて,キスミレや小さなエヒメアヤメ,そして背後にある由布岳を眺めながらゆっくり撮影.至福のひとときです.

由布岳の登山口を過ぎ,別府方面にしばらく走ると,ピンクの花園が広がりました.サクラソウの群落です.
由布岳サクラソウの自生地は『レッドデータブプランツ』という本で紹介されているのを,中学生のときに見て以来ずっと憧れてきました.5年越しの夢が達成です(笑).
近くではじめてヤマエンゴサクを見たというおばさんが「感動した〜!」と叫んでいましたが,自分も同じ気分でした(ただしヤマエンゴサクに関してはけっこう見慣れているのでサクラソウについてですが).
しかし,その本で紹介されていたのとは違って生息地の周りにはロープが張り巡らされ,由布岳をバックにした撮影は難しくなっていました.環境省から委託された職員さんもいて,保護体制が整っているようです.
その職員さんに由布岳の麓に春の野草が大群生している場所がある,と聞いてその秘密の場所へ向かいました.車道からは少し奥まったところで,キスミレが大群生しており,サクラソウがちらほらと.そして小さな小さなバイカイカリソウも発見.こちらも初めての出会いです.


これらの植物は撹乱ストレスに適応しているわけで,野焼きがなくなったら姿を消してしまうでしょう.同じ野焼きによって残されている草原環境として山口の秋吉台と植物相を比較してみるとおもしろい気がします.

撮影を終えて別府へ向かいます.
自分の由布岳方面への旅は,夕食のとり天+別府駅前高等温泉で宿泊,に決まっています.

いわずとしれた別府のとり天.前回,「グリルみつば」という店で食べたカリカリのとり天,そしてにんにく風味の甘い独特なタレにハマってしまったのです.今回は観光パンフレットに載っていた,ラーメン屋でとり天とだご汁定食を食べました.ここのとり天はタレが別に用意されておりそこにつけて食べる形式で,グリルみつばのしる付きとり天とはすこしタイプが違いました(個人的には後者が新鮮でおいしかったです).
これから別府に来たらいろいろな店でとり天の食べ歩きをしてみたいですね.

そして宿泊の『駅前高等温泉』は何と1泊1500円という格安(GW中は600円増し).
いや,これ何かわけがあるしょ,という方・・そうですね^^; これは大広間での宿泊です.男性のみですが,温泉の休憩室に泊まることができます.約10人ふとんを並べてねるわけです.
しかし,温泉に入り放題ですし,貴重品管理もロッカーでできますから,格安で泊まりたい方にはおすすめですよ.春休みに訪ねたときはあまり人がいなかったのですが,さすがにGW中はすべてのふとんがうまっていました.早めに寝ようと思ったら,近くの居酒屋の店員がいらっしゃいと大声を張り出し・・眠れぬ別府の夜は過ぎていきました・・^

NHKホットスポット オーストラリア編

NHKで時々やっているホットスポットの番組.オーストラリア編ということで初めて見ました.時間の流れとドラマを意識した映像には圧倒.さすがNHK….とりあえず印象に残った内容のメモ.

・ フクロミツスイは,哺乳類で最大の大きさの精子をもつ(クジラよりも大きい).睾丸の大きさは人間に例えると,スイカを2つぶら下げているようなものである.フクロミツスイは短期間に複数のオス(交尾を求めてきたすべて)と交尾する.そのため精子がメスの体内で競争することになる.乾燥地でエネルギーを使ってオス同士が戦うよりも,精子競争をした方が効率が良い.そのためこのような戦略が進化した.
アカカンガルーは,人間の何倍もの長さのアキレス腱をもつ.このアキレス腱が大きなバネのようになり,速いジャンプが可能になる.このジャンプによって乾燥地での水を求めての移動が可能となる.では,このような形質はどのように進化したのだろうか.有胎盤類の祖先のネズミのような生物と,アカカンガルーミッシングリンクも発見されている.それが今でも熱帯雨林が広がるニューサウスウェールズ州に生息するニオイネズミカンガルーである.ニオイネズミカンガルーの姿形はネズミのものだが,後ろ足が発達しておりジャンプすることができる.熱帯雨林ではワニなど天敵が多く,それらから逃れるためにこのジャンプ力が適応的だったものと考えられている.オーストラリアで乾燥化が進むと,このジャンプ力を移動に利用できるようになった.そこで,まず小型のカンガルーであるワラビーが進化したと考えられている(乾燥地では岩場など高い場所に立って,外敵が来ないか見たほうが便利なので,後ろ足で立つような形質が生まれた).
アカカンガルーの天敵としては野生イヌのディンゴが挙げられる.なおこのディンゴアボリジニが持ち込んだ生物である.オーストラリア本土での肉食動物としては,フクロオオカミが挙げられるが,この種はディンゴとの競争の末,絶滅した.
アカカンガルーは,外で育てている子,袋の中で育てる子,そして受精卵と3つの命を同時に育てることができる.乳首は4つあるが,うち2つは成長した子,残りは袋の中の未熟児用である.母乳の成分は乳首によって違い,未熟児用の乳首からは成長に必要なタンパク質,脂肪などを多く含んだもの,成長した子用の乳首からは草からはとることができない脂肪を多く含んだものとなっている.また,受精卵は環境が悪い条件下ではその発生を一時的に止めることができる.アカカンガルーはこのように未熟な状態で子どもを産み,また,複数の子育てを同時に行うことで,母親の安全を確保し,包括適応度を上げることができるように進化している.
有袋類に加え,有胎盤類も最近まで生息していたことが最近分かった.しかし,有袋類の上記のような戦略は環境条件の変化が著しい(雨がなかなかふらない)オーストラリア内陸部では有利に働き,有袋類が残ったものと考えられる.

井原山のスプリングエフェメラル

3年前期が始まって1週間.教職や実験の授業がたくさんあるので,今までにない忙しさです…
疲れを癒そうと春の花探しを思い立ち,ホソバナコバイモという花が咲くという井原山(糸島市)に登ってきました.スーパーカブで急坂の林道をのぼり,水無登山口からスタートです.

登山口から沢沿いの明るい広葉樹の林を登っていきます.湿った環境を好むニリンソウが道沿いに群生していました.今日は曇っていたので花は閉じていましたが,それはそれで趣があって美しかったですね^^  

このチャルメルソウも沢沿いでたくさん見られました.その名前の由来はチャルメルに似たおもしろい形の花です.見れば見るほど不思議な形.どんな昆虫が訪れるのでしょうか.

しばらく行くと広がるオオキツネノカミソリの群生地付近にて,目的のホソバナコバイモ発見.若干見頃は過ぎているかな,という感じです.

その他にもネコノメソウの仲間のイワボタン,コガネネコノメソウや,ヤマエンゴサク,ジロボウエンゴサク,小さい青い花をつけたマルバルリソウなども見頃でした.スミレの仲間が咲いているかな,と思ったのですが,エイザンスミレがちらほら見られただけでまだ早いのかもしれません.
そして湿地で見つけた小さな小さな花.花自体の大きさは2mmも満たないでしょうか.白く細い茎を地面から出して一輪ずつ花をつけています.名前を調べましたが,わかりません..

さて,明るい広葉樹林の中を野草を散策しながら1時間かけて歩いて,スギ林の急登に入ります.急に気温が下がり,沢沿いに多くの雪が見られたのには驚きました.15分ほどで尾根に出ます.霧が立ち込めた尾根沿いはひんやりとした空気が流れ,急登の汗がすーと引いていきました.これが山登りで一番気持ちいい瞬間ですね.
尾根沿いのツツジはまだ芽吹いていませんでした.出逢ったおじさんによると,5月10日ごろにはツツジが満開になって福岡市の展望とあわせてとてもきれいな風景が楽しめるとのこと.次回は井原山ー雷山の縦走コースでツツジを楽しみたいです.