大濠公園のコフキトンボ

今日,何週間ぶりかの晴れ!

ところで,大学ではあと3週間でテストラッシュなんです.
今日は休みを利用して今までの遅れを取り戻すべく,系統進化学のまとめを1日かけてやるつもりでしたが..


机から青空が見え,
セミが鳴き始めると,
う〜んやっぱり今日はフィールドへ行こう!
と予定を変更することにやむなく決定笑.


午後3時くらいから,福岡市中心部の福岡城址へ.
ここには広い堀があり,堀の中にはハスが繁茂し,岸辺には大型のカヤツリグサの仲間などの水生植物が生えています.
この時期トンボを観察するのにピッタリなんです.


堀のほとりに行くと,

「うぉ〜い何しにきた...」
*1
といわんばかりのカメさん笑


いやあ最初見たときはビックリしましたよ.
水面にプーカプカと浮かんできて,少しだけ顔をのぞかせ,呼吸をしながら泳ぎます.
カメというとゆっくりのろのろと言うイメージですが,水の中での遊泳速度はかなり速いんですね.
今日おじさんが池の中にいるコイにエサをあげようとパンを投げていましたが,そこへ向かう速度の速いことと言ったら笑

*2
お気づきの方も多いと思いますが,このカメ,外来種ミシシッピアカミミガメですね.
日本生態学会による日本の侵略的外来種ワースト100にも入っているカメです.
外来種としての問題は,クサガメなどの日本在来のカメとの生息地やエサ等のニッチがかぶることによって,それらをめぐる競合が起き,在来種が淘汰されてしまうことや,在来種と交雑して雑種を作ってしまうことが主で,オオクチバスのように在来の魚や昆虫等を大量に食べてしまうといった問題は少ないようです.
今まで堀で見ていてカメがトンボやアメンボに襲いかかるのは観察したことがないですし,彼らも普通にカメの横でのんびりしているように見えます.wikipediaによるとアカミミガメの仲間は雑食性ですが,幼少期の時動物食の傾向が強く,成長すると主に植物食に移り変わっていくそうで,堀にいるのはほとんど甲羅の長径が20センチ以上の個体ですから植物を食べて生活している個体が多いのかもしれません(不思議と小さいカメは見かけません・・).


さてさて本題のトンボですね.
確認できたのは,チョウトンボが少し,シオカラトンボ,ウスバキトンボ,ギンヤンマ,コシアキトンボ,

そしてこのコフキトンボ.
*3

見た目がシオカラトンボそっくりなので,最初シオカラトンボだろう,と思っていたのですが,
何となく大きさが小さい気がして,図鑑で調べると本種でした.
イメージとしてはシオカラトンボをちょっと小さくして腹広にした感じですね(シオカラトンボとコフキトンボの体の対応は,チョウセンカマキリとハラビロカマキリ,のような感じ?).


また,コフキトンボはシオカラトンボに比べ,警戒心が小さいように感じました.

お気に入りの場所があるようで,浅い水面に水生植物がところどころ生えている場所の周りにまとめて何匹かを確認.
群れで行動する習性があるのかな.

嬉しくて横にいるサラリーマンの方々にも目をくれず必死に撮影しました(怪しかったでしょう,すいません笑).
*4

後でいろいろ調べてみてわかったのですが,コフキトンボのメスには,オスと同じ色形のタイプと,黄色に染まって羽に黒い帯が出るオビトンボというタイプがいるそうです.そしてこのオビトンボの色合いが写真で見るとすごくきれい!ここにいるかわかりませんが,ぜひ見てみたいですね!


トンボを撮影したあとは,アメンボの撮影.
水面に久しぶりに映る太陽とアメンボ,つくる波を撮ろうと思いましたがなかなか難しい..
*5

いい気分転換になりました.

*1:ミシシッピアカミミガメCanon EOS 50D+100mm macro

*2:ミシシッピアカミミガメCanon EOS 50D+100mm macro

*3:コフキトンボ,Canon EOS 50D+100mm macro

*4:コフキトンボ,Canon EOS 50D+100mm macro

*5:エサキアメンボ,Canon EOS 50D+100mm macro