宮崎・御池で野鳥合宿
土日は大学の野鳥サークルの合宿で，宮崎の御池へ行ってきました．
朝８時発のバスに乗り込むため早起きし，ヤマビル対策用の長靴をはく．
そして天神地下街で長靴に視線を感じながら笑（失敗だった・・），バスに揺られること４時間・・う〜ん長い．眠い．
しかしだんだん外の風景に，テンションが上がってきました！
バスは改造バイクを長靴をはいたPAを抜け，深い森の中を通り，12連続！のトンネルを越え，宮崎に入ると高い山を背景に広い畑が広がる光景が^^
まさに北海道を彷彿させる風景です．
九州内まだまだ知らぬところだらけということを実感しました．
そして先輩の車に乗り換え，御池到着．
御池の周りは江戸時代のころからの植林が多いそうですが，長期間放置され，広葉樹を主とする森林となっています．なかには何ｍもの巨木も．
そんな環境なので，野鳥以外にもたくさんの生き物が見られました．羽化したばかりの大型のガ，オオミズアオ．本州で見るのとは違う黒が濃いシマヘビ．唯一残念なのは森林の林床植物．高い木々で日光が遮られる上，最近増えたキュウシュウジカが食い漁ってしまったそうです．
夜はキャンプのお約束カレーを食べ，ナイトウォッチングへ．
懐中電灯の届く高さにひたすら感動しながら池の周りを歩くと，先輩が道にコクワガタを発見！
*3
今年はじめて見るクワガタです．毎年一番最初に見るクワガタはコクワガタのような気がしますが，気温の変化に敏感なのかな．
クワガタはみんなの人気者．
こんな感じに急遽撮影会を開催．
「こっち向いてくれ〜」
「動かないで〜」
ごめんね，クワガタさん笑
*4
この後シカの鳴き声を聞きつけて玄関で姿が現れるのをみんなで待ったり（結局現れなかった・・そこまで人馴れしてるわけではないらしい．シカの狩猟は許可されてるそうで人間を警戒しているのかも），
今日見た野鳥合わせをしたりと，
まさしく生物研究部らしい夜でした笑
次の日はちょい寝坊して６時起床，アカショウビンが現れる観察小屋へ向かいます．
途中は先輩がいろいろ解説してくれるのですが，先輩の知識量はすごい・・野鳥やカエルの鳴き声でぱっと名前が出てくるのは素敵なことと思った．
途中の林では「キョロロロロロロ．．．」とアカショウビンの声が聞こえてきました．
アカショウビンの鳴き声は他の鳥達より少し高めの独特な音で印象に残ります．以前NHKの番組で見た情景が思い出されました．「こりゃ観察小屋にも来るぞ！」と急いで観察小屋へ．
観察小屋には朝早くからバードウォッチャーの方々がたくさんいました．
そこで待つこと３時間・・・アカショウビンは現れなかった・・
まあこんなこともあるでしょう！まだ夏の間は見られるそうなので再チャレンジという手もありかも．
帰りは，高千穂牧場で濃厚ソフトクリームを食べたり(濃くてうまい!)，牧場から山の眺めを堪能したり，日本の滝100選に選ばれた関之尾公園の滝を見に行ったり(最近の雨で水量がいつもの何倍とか・・これはでかい!)
*5
山麓に降りて，大淀川周辺も車で巡りましたが，その周りの環境に感動．
広い川にヨシ原や湿原，草原，河畔林が残され，周りには田園地帯が．川の環境が本当によく残されているように感じました．地元山口では川は整備の名のもとで公園が作られたり，水を流れやすくする工事が行われたりするところが多いので，なかなか見ることができない光景です．いや〜いいとこだな．ヨシ原では地元の川では見られなくなったオオヨシキリが盛んに「ギョシギョシギョシ・・」と鳴いていました．
・・ということで福岡に帰ってきました．
えっ・・野鳥合宿なのに鳥の写真がないって？ はい，今回野鳥の写真はあまりとれなかったです笑．
最後に唯一鳥の写真．帰り九州某所で見たフクロウのこども．
*6
さてさてそんなわけで合宿が終わったのですが，今回学んだ大きなことはじっと耳をすませてみることも面白さ．野鳥観察のため山を歩くときときは，時折みんなでとまって耳をすませました．そこで聞こえてくるのはシュレーゲルアオガエルの声だったり，ミソサザイの元気な鳴き声だったり，はたまたキツツキのドラミング音（縄張りを示すため木をつつく音）だったり．しかしその音も知識が無ければただの音になってしまいます．そこに翻訳としての知識があることで，耳からの情報を森の様子の想像に切り替えることができます．野鳥の鳴き声が分かるってだけで同じ森で同じ音を聞いても全然印象が違うわけです．あっ何か鳴いてるな・・だけでなく，あっ○○が××で鳴いてる！って分かる方が具体的に想像できて楽しい．先輩からの知識の伝授で今回大分想像が広がるようになり，視覚に頼っていた野鳥観察を聴覚も考えることができ．野鳥観察の新しい魅力が見えてきました．野鳥のCDでも買って，やる気あふれる1年生と一緒に，野鳥の鳴き声を覚えてみたい．
