003セイヨウタンポポ〜地面にぺったり春の足音〜

こんにちは,hinkochiです.
午前9時に起きて,有機化学の勉強.
その後昼になってもあまりお腹がすかないのでふらふらと笑.


それにしても最近一気に春めいた感じですね〜!
川沿いにはハマダイコンスイセン,土手にはオオイヌノフグリホトケノザ・・
野草の花々できれいに色づき始めました.


さてさて,田んぼの畦で見つけたのがこのセイヨウタンポポ

見事なくらい地面にペターっと張り付いていますね・・笑

私たちでも寒い風の中つっ立っているより,地面に寝転んだ方が風を受けないので暖かいように,植物も冬はこのような形のほうが寒さを防げるのでしょう.

このタンポポを上からながめてみると・・

光合成に有利なように四方八方に葉っぱを広げている様子がわかりますね.
このような冬の植物の形を「ロゼット」といいます(語源はローズとか.確かに葉っぱの様子はバラの花にも見えます).


でもこんな時期に花を咲かせて虫もいないのに受粉できるの?
と思い,調べてみると,


セイヨウタンポポは自家生殖をするそうです.
セイヨウタンポポの雄しべには花粉がなく,雌しべは受精せずに種子を作ることができるということ.
(つまりクローンをつくる,ということですね)


つまり,虫媒花ではないので,子孫を残すのに昆虫は必要ないのです.
そのため,昆虫がいないこの時期でも花をつけ,せっせと種子を生産できます.


それに対して日本在来のカントウタンポポカンサイタンポポは,
虫媒花で,他の株の花粉ではないと受粉することができません(このような性質を「自家不和合」といいます).
確かにこれだと有性生殖が起こるので,環境の変化などには強そうですが,媒介する昆虫がいること,多くの株が存在すること,などの条件が必要です.


そのため,

  • 1株で種子を作ることができるセイヨウタンポポは,1年中花を咲かせ,
  • 1株では種子を作ることができず,昆虫の媒介が必要な在来タンポポは,春に限って花をつけるのです.

このような条件だとやはりセイヨウタンポポの方が,生存上有利になりますね.

なかなかタンポポの世界も厳しいもんです・・


そういえばたんぽぽコーヒーなんてものがあるとか.
テストが終わったら挑戦してみようかな.


<撮影データ>
Canon EOS50D + 18-55mm,福岡県.

今日のいきものーと

セイヨウタンポポTaraxacum officinale
キク目キク科タンポポ

  • 花期:1年中
  • ヨーロッパが原産(冷涼な地域)の帰化植物
  • 葉は網状脈,根は主根と側根
  • 小さな「舌状花」が集まった頭花をつける(ノアザミなどと同じ)
  • 頭花の下にある総ほうが外側に反っている点が在来タンポポとの違い.

(ただしシロバナタンポポは在来種だが総ほうが外側に反る)

  • 染色体構成は3nで,単為生殖により種子を作る.

(突然変異でnや2nを持つ個体が現れた場合,在来タンポポと交雑する可能性がある)

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